トップ 差分 一覧 ソース 検索 ヘルプ PDF RSS ログイン

水素水

事故情報データバンクシステムで「水素」を検索すると、「1週間前に届いた水素水発生器に入れた溶剤のパックが突然破裂した」等といった事故報告例を見ることができる。


やっぱりただの水

 水素が入っているとする「水素水」や「水素サプリ」について、合理的な裏付けがないのにダイエット効果などを宣伝していたのは景品表示法違反(優良誤認)に当たるとして、消費者庁は3日、通信販売会社3社に対し、再発防止策などを求める措置命令を出した。数年前からブームになっている水素水について、消費者庁が同法で処分をするのは初めて

 命令を受けたのは、「マハロ」(東京都)、「メロディアンハーモニーファイン」(大阪府)、「千代田薬品工業」(東京都)。

 

 消費者庁によると、3社は、飲料水「ビガーブライトEX」、「水素たっぷりのおいしい水」、サプリ「ナチュラ水素」をそれぞれ販売する際、「水素水飲んで1年で25キロ痩せた」「炎症を抑える効果で肩こりが軽減」などとする広告をウェブ上に載せていた。

 

 消費者庁は、3社に広告の根拠となる資料の提出を求めたが、健康な人への効果などについて合理的な裏付けがなかったとして、いずれも不当な表示にあたると判断した。マハロは「担当者が不在のためコメントできない」、残りの2社は「再発防止に努めたい」としている。

この点については国民生活センターも、日本トリムの製品が「管理医療機器として認証されている」と認めている。問題にしているのは「医療機器について認証を受けていない効能・効果をうたうこと」(担当者)だ。

 

日本トリムのホームページには「抗酸化性のある水素がたっぷり」と胃腸症状の改善以外の効果・効能をうたっているとみられる表現がいまだに残っている

同センターは調査当時、日本トリムのホームページに「(還元性のある水を飲むと)胃腸症状の改善以外にも様々な効果が期待できます。(中略)還元性、つまり抗酸化性がある電解水素水は(中略)様々な疾病の原因といわれている活性酸素を抑制することが国際学術誌で発表されています」との記載があったことを問題視。これが「医薬品医療機器等法や健康増進法、景品表示法に抵触するおそれ」に該当するというわけだ。

 

日本トリムの田原氏は同記述について「あくまで研究中の話であり、販売サイト上で顧客を誘導しているわけでもない。誤解を避けるために報道発表前には記述の内容を修正している」と話す。両者の溝は一向に埋まらないままだ。

「研究中の話」というのは、たいした根拠がないということ。そういう研究中の話を宣伝に使ってはいけません。

J-CASTニュースが国民生活センターに取材したところ、商品テスト部の担当者は「現時点では、再調査は考えていない」としている。

まあ、本当に効果があるというのなら、国民生活センターに文句を言う前に、エビデンスを示すべきだ。

 法政大の左巻健男教授(理科教育)は「飲むことで取り込める水素は微量に過ぎず、体に及ぼす影響はほとんどないといっていい。水素水は『あらゆる病気に効く』とか『アンチエイジングに効く』などと言って売られているが、健康効果に関する医学的根拠はない。水素水はいうならば『清涼飲料水』だ。こうした点を認識した上で、購入するかどうかだ」と指摘している。

国民生活センターが、健康にいいなどとして販売されている「水素水」と水素水生成器の事業者に対し、水素水を飲むことで期待できる効果をアンケートしたところ、最も多い回答は「水分補給」だった。

 

また、容器入り水素水10銘柄と生成器9機種を調べ、水素が検出されない銘柄や、表示されている水素濃度より低いものが生成される機種があった。そしてセンターは、販売されているものの広告の中に医薬品医療機器等法や健康増進法に抵触するものがあるとして、行政に対し表示の改善を指導するよう要望した。

 水素が高濃度に含まれているなどとして販売されている「水素水」やその生成器の一部の商品で、販売する会社のホームページや商品パッケージで健康効果をうたうものがあり、健康増進法や景品表示法に抵触する恐れがあるとして、国民生活センターが業者に文言の改善を要望したと15日、発表した。

まず、事業者の検証方法で調べたところ、装置にかけた水には活性酸素を除去する能力はあったものの、事業者が広告などで主張する数値には達していなかった。また、食品成分の活性酸素除去能力を評価する方法でテストをしたところ、どちらの装置も、活性酸素を除去する能力は確認できなかった。

 

同センターでは、こうした装置の広告などでうたわれている効果や効能が、人体で確認されているのか、必ず記述内容を熟読するよう呼びかけている。

 

さらに、活性酸素除去能力の公的な評価方法や表示方法に関する基準はなく、試験方法や条件によって、事業者が任意に数値を操作できるため、広告中の数値に惑わされないよう、警告している。

消費者へのアドバイス

 

・テスト対象銘柄の広告に記載されている「ヒドロキシラジカル抑制率」は、飲用による効果を表したものではありません。人体への効果と関連付けて考えないようにしましょう。

・ヒドロキシラジカル消去能の公的な評価方法や表示方法に関する基準はなく、試験方法や条件によって、大きくも小さくもなる数値が用いられていることがあります。広告中の数値に惑わされないようにしましょう。

最近の動き

水素否定派のサイエンスライター、片瀬久美子さんは9月28日にツイッターで、

 

「某芸能人の結婚式の引き出物が高価な水素発生器だと話題になってるけど、もらった方は扱いに困るのでは。。。胡散臭いとは知らずに、喜ぶ人達もいるだろうけど」

 

などと毒づいた。

このコメントに対する片瀬氏の反応。

  • 9月30日 片瀬久美子@暑いの苦手 @kumikokatase、Twitter

なんじゃそら…。勝手に「水素否定派」にされてるし。私は水素水の効果について慎重論を唱えているけど、頭ごなしに否定しているわけじゃないし。J-CASTニュースは、こういう煽りに私を利用するのは止めて欲しいです。


 しかし、水素は水にほとんど溶けません。1気圧(通常の気圧)、気温摂氏20度での飽和濃度(水に溶ける限界量)は1.6ppmとされています。ppmはパーセント(100分の1)より細かい単位で100万分の1という意味です。

 また、水素分子は極めて小さいため、ペットボトル入りの水素水は、充填時には水素が溶けていたとしても、店頭に並んでいる時には抜けている可能性が高いといえます。

 なぜなら、水素の分子サイズに比べるとペットボトルは分子が大きく、ザルの目のようなものだからです。ペットボトルを構成するポリエチレンテレフタラートは、便利なプラスチックで液体を保存できます。これは、ザルに米粒を入れてもこぼれないのと同じ理屈で、単純に液体の水分子のほうが大きく通り抜けられないからです(実は若干不正確な説明ですが、わかりやすくするため簡単に表現しています)。

 ペットボトルの容器を水素が通り抜けてしまうのは事実で、最近は薄いアルミニウムでコーティングがされたビニールや、マイラーフィルム(ポリエステルフィルム)製のボトル、アルミボトルなどが使われています。

 このように手間をかけた水素水は、通常の水よりも高値で販売されていますが、現時点で有意な効果は確認されていないので、飲む必要はありませんね。


水素水ブームに対する反論として、左巻教授はおならの例を挙げてくれました。

 

おならの成分は、窒素が60〜70%、水素が10〜20%、二酸化炭素が約10%。実は体内でかなりの量の水素が産生されているのです。

 

おならとして外部に出る以外は、体内に吸収されて血液循環にのっています。これは水素水から摂取する水素量と比べてはるかに多量です。「それなのに水素水を飲む必要があるのかな?」と左巻教授はいいます。


分子状水素臨床応用研究会からの抗議文

ツイッターには出したけどこっちに転送されなかったので。これが今日来たクレームです。錚々たるメンバーが連名で出す文書なのに、十分な根拠を備える前に一般向けに水素水やら水素サプリやらを売ることに研究者が荷担しているのを放置してこっちにクレームって、恥を知れとしか。本来なら消費者の安全のために、まだ水素水や水素グッズの健康効果を謳って売ってはいけない、と警告すべき役割があるでしょうに。

分子状水素臨床応用研究会から理事長名で抗議文が届きました。「水素の科学がニセ科学である」という報道への抗議ですが、僕はそんなことはひとことも言っていないので、過剰反応ですのお。偉い人が名を連ねてます


 以上が、水素水についての私の現時点での整理です。その研究自体をニセ科学とは言いたくない。でも、製品は千差万別。水素ガスはそれほど含まれないはずなのに、効果・効能を主張するのは、根拠のないニセ科学です。そして、詐欺に等しい製品も目立ちます。

 

 太田教授らの言う“水素水”であっても、まだエビデンスというにはほど遠い(もっとも、たった一つの小規模な臨床試験の結果を根拠に、機能性表示ができる昨今ではありますが…)。もっと根拠を積み上げて、堂々と医薬品や保健機能食品として販売にこぎ着けるのが、まっとうな科学の姿だと私は思います。


日本医科大太田成男教授の主張


 5月25日に、「誹謗・中傷や、風説の流布等の事実でないものにつきましては、法律に則り厳正に対処いたします。」とやや激しい内容のリリースを出した日本トリム。その意図はどこにあったのか、経営企画部長に取材しました。

アルカリイオン水から電解水素水と名称を変えたとのことですが、「アルカリイオン水」で医療機器として認可された効果を「電解水素水」でも同様にうたっていいものでしょうか。

 

 また、医療機器製造販売の認証項目リストに記載された一般的名称「電解水生成器」と、実際の販売ページでの商品名の記載が「電解水素水整水器」と食い違うことも問題ないと説明されていましたが、本当に問題はないのでしょうか。


伊勢志摩サミットでエセ科学の水素水

 「水素水」がブームである。世界の報道関係者が集結した伊勢志摩サミットの国際メディアセンター(IMC、三重県伊勢市)では、大手飲料メーカーの商品が振る舞われた。「わたしを磨く」「水分増やして潤い美人に」−。各商品のうたい文句をみると、いかにも健康効果がありそうだが、実は医薬品でもなければ、特定保健用食品(トクホ)でもない。過熱する水素水ビジネスを検証した。(白名正和、安藤恭子)

日本で開かれることになった主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)において、あろうことかあのインチキ水素水が配布されている。世界の頭脳が集まる会談でこれは日本の恥ではないか。

モーリー・ロバートソンは一時は古舘伊知郎の後任として報道ステーションのキャスターに選ばれるのではないかと声があがった人物。同氏によると、会場では伊藤園の水素水が自由に取れるようになっており、思わず目を疑ったという。

パッケージには水素濃度の高さをアピールする数値が書かれており、「進化する水」という意味不明なキャッチコピーまでつけられている。もちろん薬事法に触れないように、「美容、健康にいい」などという宣伝文句は一切書かず、消費者に誤解を与えることで金儲けしようとしている故意犯だ。


金で買えると有名なモンドセレクションが複数の水素水の商品に金賞を授与している。優良商品であると消費者の誤認を招く姿勢は大変腹立たしく思える。もっともモンドセレクション側としては審査申込料で儲けることができるから消費者のことなどどうでもよく、企業とずぶずぶの関係を続けたいのだろう。


女優の藤原紀香さんが今話題の「水素水」にハマっている。水素水を使った美容法をブログで紹介するのみならず、オススメ商品を集めたネット上の公式セレクトショップ「紀香バディ!コム」で水素水の関連商品まで販売している。

 

その傾倒ぶりは芸能人の間でも評判になっているのか、お笑いタレント・友近さんが「水素水は欠かせません」と紀香さんの口真似をするほどだ。



最近、目につくようになった「水素水」。大手飲料メーカーも参入している。

検索すると、ガン治療に役立つ、ダイエットにいい、といったいかにも健康に効果がありそうな言葉を掲げる商品もある。その商品に、期待されるような効果が本当にあるだろうか。

科学者が、水素水ビジネスに疑問の声をあげている。



太田教授と大澤研究副部長がそれぞれ研究のために、水素水として販売されている商品の成分を調べたところ、中には水素がほとんど含まれていない商品もあったということです。

また国民生活センターによりますと、「自宅の水道水を『水素水』に変えられる」などとうたった器具について、「数十万円もしたのに表示どおりの性能が出ない」といった苦情や相談が寄せられたケースもあったということです。

大澤研究副部長は「通常の清涼飲料水と同じようなペットボトルでは水素が抜けてしまうので意味がありません。また、商品の説明で、『○○病』に効くなど、具体的な病気に対する効果をうたったものは医薬品医療機器法に違反する可能性があります」と指摘しています。


 国民生活センターは10日、水道水に含まれる活性酸素の量を抑制するとうたって「水素水生成器」を販売している2事業者に、抑制するとどんな効果があるのかを明確に記載するよう要望した。

 

 体内で活性酸素が過剰に発生すると「動脈硬化や心筋梗塞、がんなどに関わる」と指摘する論文がある。同センターは、生成器による活性酸素の抑制機能は必ずしも体内の活性酸素の量を減らすといった健康面への効果を示すものではないとして、買う際は慎重に判断するよう注意を促した。


消費者へのアドバイス

 

テスト対象銘柄の広告に記載されている「ヒドロキシラジカル抑制率」は、飲用による効果を表したものではありません。人体への効果と関連付けて考えないようにしましょう。

ヒドロキシラジカル消去能の公的な評価方法や表示方法に関する基準はなく、試験方法や条件によって、大きくも小さくもなる数値が用いられていることがあります。広告中の数値に惑わされないようにしましょう。

 

事業者への要望

 

水の中のヒドロキシラジカルを抑制するという水に、どのような効果があるのかを明確にするよう要望します


で、水素ラジカルならまだしも、水素自体が溶けている水が体に良いという話は一切根拠も実験結果(怪しいメーカーの怪しい自社実験はあるものの)も無く、話にならないオカルト商品です。オカルトさはマイナスイオンより罪深い感じでしょう。そもそも水素は殆ど水には溶けない気体なので、それをわざわざ缶入りボトルに入れて売る理由が意味不明です。


 伊藤園が今年7月に発売した「高濃度水素水」が、先週ごろから一部で物議を醸しています。インターネット上では「伊藤園どうしたんだ」と困惑する声や、中には「伊藤園はもう買わない」など“不買”を表明するコメントも。

 これについて伊藤園側に確認したところ、ネット上での批判については社内でも把握しているとのこと。また「高濃度水素水」の具体的効果について質問すると、「薬事法の規制があるため、伊藤園としては効果をうたうことができない」との回答でした。

効果を謳うのなら、ちゃんと検査で科学的有意性を得てからにしろよな。

研究

 健康科学イノベーションセンター(所長:渡辺 恭良[わたなべ やすよし])と大阪市立大学大学院医学研究科は、メロディアン株式会社および理化学研究所ライフサイエンス技術基盤研究センターとの共同研究を実施した結果、高濃度水素水による睡眠の質改善、メンタルヘルス改善、安静時交感神経活動の抑制および作業課題に対する意欲向上の効果が認められ、高濃度水素水が日常生活疲労に対する抗疲労効果を有することが分かりました。本件については、平成27年5月15日、16日に山口県で開催された「第11回 日本疲労学会」で発表されました。

学会での発表。論文ではないようだ。