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Qアノン

QAnon

In October 2017, an anonymous user put a series of posts on the message board 4chan. The user signed off as "Q" and claimed to have a level of US security approval known as "Q clearance".

 

These messages became known as "Q drops" or "breadcrumbs", often written in cryptic language peppered with slogans, pledges and pro-Trump themes.

 今世界を騒がせる「Qアノン」も、議事堂襲撃にまで及んだ白人至上主義やネオナチが跋扈する情況も、それを目覚めさせしてしまったのは、実は日本発のある文化が密接に関与している。

 

 それは日本の匿名掲示板カルチャーである。アメリカではそれを「CHANカルチャー」と呼ぶものもいる。

 

 これより、日本の匿名掲示板カルチャーがアメリカにわたり、連邦襲撃事件に至るアメリカの過激主義を培養し、アメリカのパンドラの箱を開いてしまった姿を追って行こうと思う。そしてそれは、言論の自由をめぐる社会実験の失敗の記録でもある。

 

 このアメリカのパンドラの箱の物語の主要な登場人物は2人いる。まずは、元2ちゃんねる管理人の「ひろゆき」こと西村博之氏。現在アメリカ最大の匿名掲示板のひとつである「4chan」のオーナーである。西村氏が管理する4chanはオルタナ右翼の発祥の地と目されるばかりか、Qアノンが最初に現れた掲示板である。

 

 2人目は、ジム・ワトキンス氏。西村氏とともに2ちゃんねるを運営し、現在はその2ちゃんねる(現「5ちゃんねる」)を乗っ取りオーナーになった男である。いや、それだけではない、アメリカのもっともダークな匿名掲示板「8kun」のオーナーにして、Qアノンの「Q」はこの男ではないかと嫌疑をかけられている男。現在、世界中のジャーナリストと陰謀論研究家は彼の行方を追っている。

 

 なおアメリカで、連邦議事堂襲撃事件のきっかけのひとつとなった「ドミニオン疑惑」といわれる選挙集計機に不正があったとする荒唐無稽に近い陰謀論が最初にメディアに出たのは、ジム氏の息子、札幌在住のロン・ワトキンス氏から始まっている。彼が極右のテレビ番組で、ベネズエラのウーゴ・チャベスなどの共産主義者がかかわっていたドミニオン投票システムにより、不正が行われたともっともらしく主張した。彼はもちろん日本にいるためにドミニオン投票システムの実際の集計機を見たこともない。ネットにあるユーザーガイドを見ただけである。そんなまったく空想の域をでないドミニオン疑惑の陰謀説が広まったのは、ロンが日本からテレビ番組にリモートで出演したのがきっかけなのである。つまりドミニオン疑惑が世に流布されたのは日本からなのである。

ニュース

Qアノン(ニュース)

アドレノクロム

QAnonの陰謀論において、アドレノクロム(Adrenochrome)とは、子供を虐待することで松果体から分泌される脳内麻薬様物質で、それを摂取すると若返り効果や不老不死になれるとされる。世界を支配するスーパーエリート層は、組織的に子供を誘拐・虐待した上でアドレノクロムを抽出しているというわけである。

アドレノクロムは生化学的にそれほど注目を集めている物質ではなかったが、作家Aldous Huxleyの幻覚剤によるサイケデリック体験についての手記「知覚の扉」(Doors of Perception、1954年発行)の中に登場する。そのほぼ20年後、Hunter S. Thompsonの小説「Fear and Loathing in Las Vegas」( 1971年)にも登場し、この本はテリー・ギリアム監督、ジョニー・デップとベニチオ・デル・トロ主演で映画化(邦題「ラスベガスをやっつけろ」、1998年)もされた。巨大掲示板「4Chan」のスレッド「/x/」と「/pol/」において、アドレノクロムに関するもっとも初期の書込み(2013年と2014年)にThompson が登場している。反ユダヤ系の「/pol/」スレッドでは「Jew Ritual BLOOD LIBEL Sacrifice is #ADRENOCHROME Harvesting」というタイトルの動画にリンクされていた。Pizzagate conspiracy theoryピザゲート)も2015〜2016年にかけてここで形成され成長し、その後、より主流のソーシャルメディアに広がっていった。この動画が2016年には、アーティストのMarina Abramovicと彼女の「spirit cooking」セレモニーについてのピザゲートスレッドで共有された。 次の数ヶ月間にはオンラインで、ますます奇妙な主張が増え続け、その中には、ピクサー映画の「モンスターズ・インク」(Monsters, Inc)は「アドレノクロム収穫」について暗号化されたものであるというものまであった。2017年、急成長するQAnonコミュニティに一部のピザゲート支持者が参加し、アドレノクロムに関する陰謀論をもたらした。
 
これらの陰謀論は2018年にさらに拡大し、暗号通貨と引き換えにアドレノクロムを販売しているウェブサイトがあるという噂が広まった。 陰謀論動画製作者のJay Myersは、「Adrenochrome The Elite's Secret Super Drug!」という動画を公開し、これがネット上で広がっていった。 2019年2月にアメリカ極右のフェイクニュースサイト「Infowars」がアドレノクロムに関する特集を組み、クリントン財団や「若者の血」を輸血するというスタートアップ企業「Ambrosia」に関連付けた。 その1か月後、アドレノクロムの「ドキュメンタリー」がYouTubeに登場し始めるようになる。2020年の3月頃から、コロナ禍の影響で自宅待機中、あまり写真写りのよくない(メークアップしてない)素顔の写真をSNSに多くの有名人達が投稿したため、それはアドレノクロムの禁断症状が出ているのだというデマが広まった。QAnonの陰謀論では、コロナ禍のシャットダウンで、原料となる子供の人身売買ができなくなり、アドレノクロムの供給が止まったということになっている。

 Jアノンの間では、富士フイルムはディープステイト企業とされている。富士フイルムが扱っている薬品、「アドレノクロム」がその理由だ。

 

 このアドレノクロム、薬品としては実在するのだが、Qアノンの間ではハリウッドスターといったセレブたちが使う若返り薬とされている。その原料は誘拐されてきた子供たちの脳から採取するのだと主張している。おやおや。

 Qアノンにおける敵は、児童性愛者、悪魔崇拝者、人肉嗜好者とされている。トランプ大統領在任時、「アメリカで誘拐された児童がトランプ大統領のイニシアティブで救出された」という趣旨の日本語ツイートが回ってきたことがあるが、かなりQアノンの臭いがした。大統領が警察の個別の捜査案件に介入するとは考えにくく、こういう一見良いニュースも陰謀論が背後にあって注意を要する。

 

 そして、実際に日本でアドレノクロムを扱っている企業のひとつが富士フイルムであり、Jアノンの標的となっている。富士フイルムもとんだとばっちりである。

Jアノン

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